奄美人入門──歴史と、その意識の形成

今日の奄美は
誰がつくったか?

江戸期、島津氏の黒糖搾取時代から、明治期になっても、鹿児島の官庁、商人の利権確保の動きは続いた。
これに対し、勝手世運動、三法方運動、川畑汽船支援運動と、奄美人は敢然と立ち上がった。復帰運動は四度目の闘いであった。


■内容(目次より)

第一章 「奄美」とは何か──まだ見ぬ「想像の共同体」
第二章 「勝手世」運動──守旧派の策謀「黒糖専売」打破
第三章 「三法方」運動──大島郡挙げての民衆運動となる
第四章 「川畑汽船」支援運動──島びとのための船会社を
第五章 奄美の「自給自立」を模索──浅松宮啓と啓良親子
第六章 大島経済を揺るがす「教育熱」──教育目的の変節
第七章 さまよう大島郡出身者の思い──差別と「奄美」の発見
第八章 「シマ」の暮らし──貧しくも心豊かであった日々
第九章 奄美の本土分離──「非日本人」となった人々の八年
第一〇章 「オーシマ」──在沖縄奄美出身者への偏見と蔑視
第一一章 「シマ」への思いは──横綱「朝潮」と佐々木道雄
第一二章 七八年にわたる奄美民衆運動史──何を学ぶべきか

奄美の未来を生きる者が、
自らの出自を知るに欠かせない
先人の足跡を追う。

〈お詫びと訂正〉

本の内容に誤りがございました。誤記により、ご迷惑をお掛けしました方々には、この場を借りて深くお詫び申し上げます。
p.341 最終行
誤:一九三八(昭和一三)年
正:一九二九(昭和四)年


著者 榊原洋史
判型、他 四六判、380頁

著者紹介

榊原洋史(さかきばら・ひろし)

奄美歴史文化研究家。愛知県新城市在住、昭和30年1月生まれ。國學院大學文学部文学科卒業、同大学院文学研究科博士課程前期中退。現職は、研修講師(主に企業・団体の社員・職員教育を行う)。心理学・経営学を学び、大手の社員教育会社を経て独立開業。昭和55年3月、大学院在学中に徳之島へ移住。地元新聞社記者をしながら、奄美の歴史や民俗を調査研究。同59年2月、沖縄へ移住し、2年滞在。
著書に小説『ひとりぼっちじゃないよ』(海風社、2006年)がある。明治時代後期における徳之島の生活を描いている。描かれた民俗・風習の大半は、事実に基づく。主要論文に「『奄美の自由民権運動』研究ノート」(『徳之島郷土研究会報』第19号、平成5年12月)がある。

型番 978-4-86124-507-7

定価 (販売価格)

2,000円(税込2,200円)
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