隆起サンゴ礁島の環境史 沖縄・八重山諸島の地域コミュニティと土地制度

特異的な環境で生まれた
「シマ固有の暮らし」に迫る

沖縄・八重山諸島に属する竹富島や黒島、鳩間島、新城島、波照間島は、石灰岩の台地・段丘からなる「低い島」であり、隆起サンゴ礁の島である。島の最も大きな制約条件は土地が限られていること。地域コミュニティが地域内の土地や空間の使い方に方向性を示してきた。浜辺、池沼、田畑や宅地、墓地、あるいは、開発行為……。本書は、これらを環境史的にあきらかにする。


■内容(目次より)

第一章 八重山諸島の近海航海者
第二章 子孫の絶えた家の先祖祭祀
第三章 地域コミュニティと無縁墓の守りの方法
第四章 観光まちづくりをめぐる地域の内発性と外部アクター
第五章 ローカル・コモンズとしての浜辺

沖縄・八重山諸島の生活史を紐解く。

著者 藤井紘司
判型、他 A5判・227ページ

著者紹介

藤井 紘司 (ふじい・こうじ)

1982年、広島県広島市生まれ。
早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。
現在、千葉商科大学人間社会学部准教授。
専攻は環境社会学・民俗学。
おもな論文に、「CSR型エシカル・ツーリズムの探求:沖縄県八重山郡の事例から」(『日本観光研究学会全国大会学術論文集』37、2022)、「水俣の踊るネコの〈命〉学:狂猫と神猫とのあわいに」(『BIOSTORY:人と自然の新しい物語』37、2022)、「歴史文化保護区内の胡同の現状:中国北京市の都市計画と路地ツーリズムとのあわいに」(『比較文化研究』136、2019)、「種子どりとにぎりめし:シラを舞台とした季節儀礼の比較研究から」(『沖縄文化研究』46、2019)、「沖縄・波照間島のある家の旧盆〔ソーロン〕の場と生活史:作法としての先祖祭祀」(『人間科学研究』28(2)、2015)、「坪井理論における民俗把握の方法:交流の民俗学にむけて」(『現代民俗学研究』5、2013)など。

型番 978-4-86124-520-6

定価 (販売価格)

4,300円(税込4,730円)
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