米国軍政下の奄美・沖縄経済

8年間の米国軍政下
奄美の人々は、かく生き延びた

第2次世界大戦後、1946年、突如として海上北緯30度に引かれた国境線によって、トカラ列島、奄美群島、沖縄諸島は日本から切り離され、米軍統治下に置かれた。
奄美の特産品である黒糖、大島紬などを引き換えに、食糧、衣料品、建築資材、日用品に至るまであらゆるものを日本本土との交易によって得ていた人々が、海の道を閉ざされ、やむなく非正規貿易(密貿易)、非正規渡航(密航)を選択する。ここから、新たな経済圏が形成されていった。

非正規貿易(密貿易)、非正規渡航(密航)の全容解明に挑む

内容(目次より)

第1部 奄美群島の概要と米軍統治下における政策
 第1章 研究目的および奄美群島の概要
 第2章 米軍統治下における奄美群島の行政
 第3章 米軍政府による統制経済
 第4章 自立経済のための戦略商品、黒糖と大島紬
第2部 米軍統治下における非正規交易の形成過程
 第5章 口之島における非正規交易組織
   第6章 奄美と沖縄との間の非正規交易
 第7章 正規交易に対する非正規交易の補完関係
第3部 商業圏の形成と展開
 第8章 豊かさの原点を「市場」経済にみる
  第9章 米軍統治下における商業空間
 第10章 奄美有良集落における食糧生産、流通
第4部 米軍統治下における人口動態
 第11章 奄美群島における日本復帰運動
   第12章 奄美と沖縄間の人の移動と非正規交易
 第13章 米軍統治下の奄美における人口動態
 第14章 奄美から沖縄への移動
  第15章 総括 米軍統治下の自立的思考と奄美経済

著者 三上絢子
判型、他 A5判 455ページ

著者紹介

三上絢子(みかみ あやこ)(旧姓・坂井)

1937年、奄美市生まれ。大島高校卒業。國學院大學卒業。國學院大學大学院日本文学研究科博士課程後期単位取得満期修了。現在、法政大学沖縄文化研究所研究員、沖縄国際大学南島研究所特別研究員。1992年、亡父坂井友直の遺した著書をまとめて『奄美郷土史選集』全2巻を発刊。「奄美歌掛け文化保存会」を立ち上げ、現在同顧問。編著書『奄美諸島の諺集成』。論文「戦後米国統治下の奄美経済」「奄美の儀礼的シマ歌にみる地域性」他多数。

型番 978-4-86124-279-3

定価 (販売価格)

8,800円(税込9,680円)
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