原発に侵される海

原発と海を知る 重要テキスト

原発から大量に放出されている温廃水によって、原発周辺では数十キロもの広範囲にわたって漁場が消滅し、壊滅した魚種も続出している。まさに沈黙の海だ。本書は、漁獲データ、魚に装着したタグの記録、稚魚調査、海外の研究報告などをもとに、原発と海について全体的に解明した日本で初めての書である。

内容

第I部 川内原発と鹿児島西部の漁業
 第1章 甑海峡の漁業、生態系異変
 第2章 秋太郎物語
 第3章 南薩摩のヨコワに何が起こったのか

第II部 沿岸漁業は原発と共存できない
 第1章 福島第一原発の事故
 第2章 川内原発と漁業
 第3章 若狭湾の寒ブリ激減
 第4章 沿岸漁業は原発と共存できない
 第5章 隣接する漁場での温廃水と放射能の影響
 第6章 大間原発とマグロの未来

原発と海について全体的に解明した
日本で初めての書

著者 水口 憲哉
判型、他 A5判 262ページ

著者紹介

水口 憲哉 (みずぐち けんや)

1941年大連(中国)生まれ。育ちは東京・新宿。東京海洋大学名誉教授。農学博士。1970年より、原子力発電、火力発電、ダム建設、ゴルフ場など開発に揺れる全国各地の漁村を行脚し、漁民たちの研究会に数多く参加。千葉県いすみ市岬町在住。同所で資源維持研究所を主宰。著書に『釣と魚の科学』(産報出版)、『反生態学』(どうぶつ社)、『海と魚と原子力発電所』(農文協)、『魔魚狩り』『桜鱒の棲む川』『淡水魚の放射能』(フライの雑誌社)、『放射能がクラゲとやってくる』『新版 魚をまるごと食べたい』『これからどうなる海と大地』(七つ森書館)など多数。

型番 978-4-86124-326-4

定価 (販売価格)

3,500円(税込3,850円)
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